ProjectLibreはMicrosoft Projectの代わりに使えるか(互換性評価)

Microsoft Projectの代わりになるプロジェクトマネジメント(ガントチャート)ソフトとして、ProjectLibreが使えるかどうか、互換性などを評価してみました。

使い勝手(ユーザビリティ)

ユーザーインターフェイスは、かなりMicrosoft Projectに近く、Microsoft Projectを使ったことがある人なら、特に違和感なく使うことができると思います。

プロジェクト管理(ガントチャート)ソフトで肝となるタスク間リンクの操作も簡単です。最もよく使うFS(Finish-Start)だけでなく、SS、SF、FFについても設定できます。

Microsoft Projectとの互換性

拡張子.MPPのMicrosoft Projectファイルを読み込むことができます。ただし、書き出せるのは、Microsoft Projectでも読めるXMLファイルで、MPPファイルには書き出せません。つまり、ProjectLibreMicrosoft Projectとの互換性は期待できません

ローカライズ

ProjectLibreの課題は、ローカライズです。下図のように、開始日(Start)、終了日(Finish)を9月29日に指定しているにもかかわらず、ガントチャート上のマイルストーンには9/30と表示されます。

LocationをJapanに設定しているにも関わらず、このように表示されるのは、ガントチャート上ではローカライズされた時間を表示できないということです。

さらに致命的なのは、ProjectLibreには環境設定機能がないことです。日付の書式も2022年9月29日が、9/29/22 8:00と米国式で表示されていますが、これを直す手段が提供されていません。

業種、職種にもよりますが、そもそも多くのプロジェクトでは、日付レベルのプロジェクト管理で十分な場合が多いでしょう。それなのに、ProjectLibreは、時刻レベルがデフォルトになっていて、それを変える手段を備えていません。これは、ローカライズ以前の問題です。

結論

ProjectLibreは、Microsoft Projectのリーダーや簡易エディターとしては使えますが、互換ソフトにはなりません。

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