しかし、これがどうしようもなく退屈でほとんど罰ゲームだった。こういう仕事と取り組んでいると5分で落ちる。眠気と闘うために1日何回もトイレに行き、顔を洗う。
これが間に合わないと会社に迷惑をかけることは分かっている。
しかし、ブームに乗り遅れないように唾をつけておくためだけの実証プロジェクトなのだ。このプロジェクトをやり遂げた先の商用化ビジョンは誰にもない。この会社でもリーダーシップなきマネジメントが行われている。
試しに電話とかメールとか別のことをしてみると、眠気は飛んでいく。眠気が飛んだところで、元の仕事に戻ってみると、やはり5分で眠くなる。
リーダーシップなき職場は日本にあふれている。この会社に限ったことではない。会社勤めをしている限り、そこから逃れることはできない。
問題は自分に対するリーダーシップだ。「いつまでにこの状況を終わらせて次に行く」とゴールを決めて動くことだ。リーダーシップなき職場だからこそ自分に対するリーダーシップが問われる。