2014年5月23日金曜日

気候ターゲットの「+2℃」の根拠は?

月刊誌WEDGEのウェブサイトに興味深いコラムが掲載された。

現実感失う温暖化「2度」抑制-IPCC報告書はこう読む
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3871

IPCC報告書の日本の統括執筆責任者が、IPCC第5次報告書の「地球温暖化を2度以下に抑えるシナリオ」について解説している。

気候ターゲットの+2℃」を達成するには、「概ね2050年までに世界全体で2010年に比べて40〜70%の排出量を削減する」ことを意味し、再生可能エネルギー、原子力、CCS (Carbon Capture and Storage:二酸化炭素の回収・貯留)の合計による低排出エネルギー供給は、2010年時点の3~4倍に達するというシナリオになる。

その実現条件として、世界の国々が一致協力して排出削減に取り組み、かつ温暖化対策技術が進歩・普及することを挙げている。

前半は、各国の利害対立や対策コストを超えて世界各国が温暖化対策に一致協力するという話。後半は、もはや大気中へのCO2の放出を止めるだけでなくマイナスにする技術を取り入れ、さらに2030年時点でGDPの1~4%を各国が温暖化対策につぎ込むというものだ。

それは、無理というよりも無茶というものだろう。

この記事には興味深い点がいくつかある。

1つ目は、IPCC報告書の日本の統括執筆責任者が「気候ターゲットの+2℃」が科学的根拠に基づくものではないと考えている点だ。

「+2℃」は科学的根拠に基づくものではなく、単なる「象徴」のようなものらしい。その程度のものだとしたら、東大の山本教授の「気候変動 +2℃ 」はいったいなんだったのか?

2つ目は、IPCCが「京都議定書に厳しい評価」を下したことだ。京都議定書を根拠に排出権取引や炭素税などが作られていった。

IPCCが京都議定書とそれに基づく排出権取引を事実上失敗とみなした状況で、今後CCSが本当に制度化されていくのだろうか。

【参考】

現実感失う温暖化「2度」抑制-IPCC報告書はこう読む
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/3871

0 件のコメント:

コメントを投稿